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インフルエンザが出始めました

投稿者 j_sugimoto 日時 2016年1月11日

当院では、インフルエンザが先週からちらほら出始めました。A型もB型もです。どちらも同じぐらいの数の患者さんが、迅速検査キットで陽性になっています。

今年は暖冬といわれていますので、あまり大きくは流行しない可能性もあり、そうだと良いのですが、特に学校や保育園・幼稚園などに行かれているお子さんは、どうしても感染の機会が多くなりますので、ご注意ください。

インフルエンザか否かの診断は、症状、流行状況、迅速検査などで総合的に診断します。
インフルエンザの症状は、突然に始まる発熱・悪寒と、体の痛みです。嘔気・嘔吐で始まることもあります。鼻汁・くしゃみ・咳などの感冒症状は、熱と痛みよりも数日遅れて始まることが多いです。
痛みを感じる部位は、頭、喉、腹、背中、肩、腰、関節、筋肉など、全身のどこにでも感じられます。痛みは熱とだいたい同時に始まることが多いのですが、熱よりも先に痛みから始まることもあります。

受診していただくタイミングですが、必ずすぐに受診していただきたいのは、肺炎や脳炎・脳症を示唆する症状がある場合です。つまり、呼吸困難があったり、意識がおかしく朦朧としている場合、痙攣がとまらない・痙攣を繰り返す場合、何度も激しく嘔吐している場合には、急いで受診していただく必要があります。
そのような症状がなくても、もちろん、可能であれば、早期に診断を下して治療を開始したいのですが、残念ながら、発症したばかりでは診断が難しいことが大半です。
検査で診断をはっきりさせたり、抗インフルエンザ薬での治療効果を期待して受診されるのであれば、発症12時間から24時間ぐらい経ってから受診していただいて、検査をして、インフルエンザの確定診断をして、治療を開始するというのが望ましいです。
なお、発症後48時間以上経過してしまうと抗インフルエンザ薬の効果が著しく乏しくなってしまうので、それまでには受診して下さい。

上にも書きましたように、インフルエンザの診断は、総合的に判断して診断します。必ずしも迅速検査が必要なわけではありません。
例えば同居の家族にインフルエンザの人がいる状況で、体の痛みと発熱が始まった場合など、検査を行わずにインフルエンザと診断して薬を処方することもあります。状況からインフルエンザが強く疑われる場合で、早期の治療開始を望まれる場合には、発症後12時間たっていなくても、一度受診してご相談下さい。状況と診察所見によって、総合的に判断させていただきます。