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風邪薬の処方日数

投稿者 j_sugimoto 日時 2015年12月24日

今日は、いわゆる風邪薬の処方日数などについてのお話です。

通常、いわゆる「風邪薬」つまり咳・鼻・痰を抑えるための薬の場合、4日間分くらい、休日などの関係で多少増減して、3~5日ぐらいの日数で私は処方しています。
症状によって、あるいはお伺いしたご都合によって、1週間処方することもあるし、悪化することが心配だから1~2日後に再診するようにお話して、短めの処方にすることもあります。
(もちろんアトピーや喘息などの慢性疾患では2~4週間、場合によっては2ヶ月などの長期処方をすることもよくあります)

この時期は、年末年始のお休みの関係で、長期処方を希望される方も多くなりますし、お休みの間に「明らかにただのカゼと思われる症状で」救急センターを受診するのもお互いに(救急センターも、患者さんも)大変なので、ある程度は長めに処方することになります。

そういう事情を考慮しながら処方日数は決めていますが、普段から、風邪で受診された際に、「できるだけ長く薬を出して欲しい」と言われることは、よくあります。2週間とか3週間、時にはそれ以上の処方を希望されます。風邪薬で、です。

しかし、年末年始のお休みなどの特別な事情がある時は別として、やはり、一般的なカゼの場合、4~5日以上、症状が続く時は、また受診していただいた方が良いです。
長引く場合は、初期には風邪に見えても実は違う病気の可能性もあるし、初めは実際に風邪であっても、途中から”こじれて”肺炎などになっている(2次感染と言います)可能性もあるので、検査や治療の追加が必要かもしれません。

漫然と薬をのんで、実はどんどん病気が悪化していた、などということがないように、「これで治らない場合はまた受診して下さいね」という意味を込めて、風邪薬は数日分しか処方しないようにしています。

保険診療としても、いわゆる「風邪薬」は1週間程度までの処方しか認められないことが多いです。

また、「熱が出たら抗生剤を飲むようにいつもの(今までの)かかりつけの主治医から言われているから出して欲しい」という方も時々いらっしゃいます。
一般論としては、熱が出るから抗生剤、というのはナンセンスです。
熱の原因がウイルスであれば抗生剤は必要ない(のまない方が良い)し、細菌であれば必要だからです。熱の原因をある程度見極めて治療を選択する必要があります。

ただし、先天異常や持病のために、「熱が出たら抗生剤」という対応をせざるを得ないお子さんもいます。
そのような事情がある場合には、病名や「熱が出たら抗生剤」という話になるまでの経緯を教えて下さいね。その結果、必要と判断できれば、処方します。

診察の時に、できるだけ私の方から薬についても説明するように心かげているつもりではいますが、わからない・納得のいかない場合には、どの薬をいつまで続けるのか、あるいはどうなったら止めて良いのか、また、なぜいつもと違う薬になるのか、あるいはなぜ治らないのに薬が変わらないのかなど、疑問があれば、ぜひ、聞いて下さいね。