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ノロウイルスにご注意

投稿者 j_sugimoto 日時 2015年10月29日

最近、ノロウイルスによると思われる急性腸炎(嘔吐・下痢)の患者さんが増えています。
「思われる」と書いたのは、保険で検査できるのは小児科では3歳未満だけなこと、ノロウイルスであるとわかったところで治療も対処も他の胃腸炎と全く同じなため、3歳未満のお子さんであっても検査をしないことも多いことなどから、「ノロウイルスでしょう」で済ませることも多いからです。
ただし、ノロウイルスは食品を介してうつることもあるため、食品関係の職場では、ノロウイルスに対してはとても慎重な対応が求められます。症状の他に、そういった事情も考慮して、当院では検査するかどうかを判断しています。

報道や報告によると、今年流行しているノロウイルスは、新型ノロウイルス(従来からの変異型)らしいので、大人でも感染しやすく、症状も重くなりやすい可能性が高いです。

ノロウイルスに感染すると、約1日~3日程度の潜伏期間を経て、症状が現れ始めます。
主な症状は激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、があり、高熱になることもあります。熱は出る人も出ない人もいます。ノロウイルスの症状は突然、急激に現れます。さっきまで元気だったのに急に何回も吐き出した、というお話のことが多いです。

予防するためには、
・念入りで頻回の手洗いとうがい
・吐物や汚物は慎重に処理して、次亜塩素酸(ハイターなど)で消毒。
・手で触る場所(ドアノブなど)もしっかり消毒
・食品はよく加熱して食べる
・健康管理
が大切です。

また、外来でよく「ノロかどうか調べて来るように保育園で言われたので検査して欲しい」という話が出ますが、ノロでなければ嘔吐・下痢があっても登園して良いということにはなりません。感染性の急性胃腸炎は、ノロウイルス以外にもたくさんあって、どれが原因であっても登園はできません。嘔吐・下痢が完全に治まってから少なくとも丸一日以上経過するまでは登園は控えるようにお話しています。